書籍・雑誌

2017年9月19日 (火)

『小鳥を愛した容疑者』

51jwsf0zyl_sx353_bo1204203200_

『小鳥を愛した容疑者』 大倉崇裕 著 講談社2010☆☆☆☆京
 動物が大好きでやたら詳しい獣医の資格も持つ女性警官と頭を撃たれリハビリのため一線を退いた刑事のコンビが、動物の観察から難事件を解決するヒントを見つけていくミステリーです。軽いけれど、面白いです。一気に読んでしまいました。自分も鳥(インコ)を飼い、フクロウに憧れているというのもありますが…。
 これ、テレビドラマ化されたのですか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『カラスと人の巣づくり協定』

51cxerg0fbl_sx344_bo1204203200_

『カラスと人の巣づくり協定』 後藤三千代 著 筑摩書房2017☆☆☆京
 カラス、特に電柱に営巣するハシボソガラスと人の誤解による悲劇を少なくししようと、元山形大農学部の先生が、詳細な観察データをもとに、解決の方法を示唆しています。
 カラスがつがいで縄張りを持っていることや、巣の材料など、なかなか面白かったです。ただ、データの分析の仕方が少し強引で、都合の良い部分だけを利用している様に感じてしまいました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『ハーバードでいちばん人気の国・日本』

51nb0jxinul_sx300_bo1204203200_

『ハーバードでいちばん人気の国・日本』 佐藤智恵 著 PHP選書2016高☆☆☆
 ハーバード大学で、日本企業を使ったケーススタディが大人気だそうです。ホンダ、トヨタをはじめ、新幹線お掃除劇場や福島第二原発など、ハーバードなりの視点で多くの日本企業が学ばれており、日本は実は今でも世界に大きな影響を与えているのだそうです。
 そういう視点で見ると、日本は未だに不思議な魅力を持つ国なのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月 2日 (土)

『村に火をつけ、白痴になれ』

51sicpjesrl_sx344_bo1204203200_

『村に火をつけ、白痴になれ』 栗原 康 著 岩波書店2016☆☆☆☆高
 大杉栄とともに関東大震災の直後に憲兵隊によって獄中虐殺された女性伊藤野枝の伝記の様な本です。面白かったです。大杉栄がアナーキストでありながら(だからこそ)怖いストイックな人ではなく、奔放で女性にも優しい?人であったのは以前に読んだ本で知っていましたが、その大杉がある意味惚れ込んだ女性として描かれています。
 彼女自身の思想も強烈で、平塚らいてうも一目おき、雑誌「青鞜」の編集権をらいてうから奪ったりまでしています。
 実際の手紙など当時の文章を、筆者が勝手に現代風に訳して?書き直している部分が、野枝の思想を分かりやすくしています。同時に、著者のその書き方が、「学生が書いたのか?」と思わせるほど、思い入れが強く幼い感じがするのですが、漢字を敢えて使っていない事も含めて、そこが著者の作戦なのかもしれません。
 そういう面で、伝記としてはとても不思議な書き方をしています。でも、大杉と野枝の姿が、いくつか挿入されている当時の写真も含めて、とてもリアルに実感できます。ひょっとすると凄い著者なのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月13日 (日)

『ぷろぼの』

51vus9oevhl_sx345_bo1204203200_

『ぷろぼの』 楡周平 著 文芸春秋2017☆☆☆京
 プロボノとは、自分の専門性を活かしたボランティア活動だそうですが、この本は大手電機会社で大量リストラする人事部長の下に配属された社員が、血も涙もないその手法の部長に、プロボノで知り合った人たちの協力を得て仕返しをするという内容でした。面白かったので一気に読みましたが、その面白さは勧善懲悪のマンガ的な面白さでしかありません。
 私には、やっつけられる人格の歪んだ人事部長こそ主人公にすべきではという読後感がありました。親鸞やキリストだったら、どう彼を救うことを考えるのかと。異常性を持っているのは私も同じ。その部長をやっつけて終わりでは、あまりに軽すぎます。私は、むしろ、正義の味方になっているボランティアに関わっている人々の方にうさん臭さを感じてしまいました。私は正しいと言っている人(自分も含めて)がどれほど罪深いのかを再認識してしまう変な読後感になってしまいました。
 割り切って読めば面白いです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月12日 (土)

『天才』『がん消滅の罠』

91z2nbtnil

『天才』 石原慎太郎 著 幻冬舎2016☆☆☆仁
 石原慎太郎が田中角栄になったつもりで一人称で書いた田中角栄の自伝みたいな本です。ロッキード事件の裏側とか、周恩来と会った後の毛沢東との会話とか、なるほどと思う部分もありましたが、何か石原慎太郎に騙されている様な変な気分になりました。
51qj07sqp8l_sx338_bo1204203200_
『がん消滅の罠』 岩木一麻 著 宝島社2017☆☆☆仁
 「このミステリーがすごい大賞」受賞ということで読んでみました。岩木さん自身が国立がん研究センターに従事したことがあるそうで、海堂尊さんを彷彿とさせます。時間もあったので一気に読みましたが、なかなか面白かったです。しかし、医療に明るくない私でも、そんなことは無理なんじゃないのかなと思うような漫画的設定が多くて、ある意味リアリティーに欠けている気がしました。最後の一行は理解できませんでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月 5日 (土)

『ジャーナリスト 後藤健二 命のメッセージ』『地球の穴場』

41k5ww1byil_sx343_bo1204203200_

『ジャーナリスト 後藤健二 命のメッセージ』 栗本一紀 著 法政大学出版局2017☆☆☆☆京
 後藤さんの友人でありジャーナリストである栗本さんが、後藤さんの思いを分析し替わりに語ってくれています。途中に入るジャーナリスト論みたいな部分は不要だった気もします。
 後藤さんの生前の行為によってイラクの中に「ひとの善意の連鎖」が生まれていた部分に一番感動しました。
 後藤さんがムスリムの事を大変尊敬したクリスチャンであったことも知りませんでしたが、そのことが湯川さんを見捨てずに行動に移ったという分析も納得できるものでした。
 そして、安倍首相のカイロでのメッセージが、後藤さん殺害に大きな悪い影響を与えたタイミングと内容であったことも改めて認識しました。そんなことも含めて、後藤さん本人は誰をも恨んだりしてほしくないと願っているだろうことも。
519q5jvowzl_sx344_bo1204203200_
『地球の穴場』 乃南アサ 著 文芸春秋2012☆☆☆京
 中国、タスマニア、九州、ケニアなどを旅したエッセーです。私と同年代の女性作家。タスマニアに行ってみたくなりました。それから、中国の中では四川省の記述が素晴らしい。中国の良い部分が濃縮されているのが四川省なのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『台湾世界遺産案内』『人生を変えた1枚人生を変える1枚』

51j2cz3phsl_sx352_bo1204203200_

『台湾世界遺産案内』 平野久美子 編集 中央公論社2017☆☆☆☆☆京
 台湾は国連に加盟していないため、ユネスコの世界遺産に認定された場所が実は一カ所も無いそうです。しかし、台湾には世界遺産にふさわしいものが多数存在する。この本はそういった台湾の世界遺産候補を世界遺産認定基準に照らし合わせて紹介しています。
 私自身は台湾一周の折に、かなり台湾については学んだつもりでしたが、私が知らなかった所、すぐ近くまで自転車で行っていながら全く情報を知らなかった所などもあり、台湾関係の本としては新鮮な切り口で書かれています。
 そうして、やはりもう一度、台湾に行ってみたくなってきました。
17359211_1237448549705951_606559087
『人生を変えた1枚。人生を変える1枚。』 東京カメラ部 編 日経ナショナルジオグラフィック社2017☆☆☆☆
 91名の写真家による175の作品が紹介された写真集です。選りすぐられただけあって、決定的な瞬間や奇跡的な偶然の写真など、どれもとても心を打ちます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月 6日 (木)

『オリーブ』

51ylk7himcl__sx349_bo1204203200_

 『オリーブ』 吉永南央 著 文春文庫2012☆☆☆☆

 家族など大事な人の事を分かっているようで分かっていなかった不思議な、でも誰にでも起こりそうな物語の短編が5編。どれも少しミステリーの様で面白かったです。また、大事な人の事を大きく誤解していたり、大事な家族のある面を自分は全く知らなかったりという話が多いのですが、それで暗く救いようの無い気持ちになるかと言えば、そうではなくどこかに光を感じます。何と言えない爽やかな読後感です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月 3日 (月)

『ロシア極東 秘境を歩く』

28143036_1

『ロシア極東 秘境を歩く』 相原秀起 著 北海道大学出版会2016☆☆☆ヨ
 道新の記者が「極東」という記事で連載していたものをまとめたものです。
 北千島、サハリン、シベリアサハ共和国の3部からなっています。一番面白かったのは北千島。第二次世界大戦の日本軍の軌跡をたどるところが(サハリンもそうですが)興味深かったです。第3部は大黒屋光太夫のたどった道の追体験になっているのも面白いです。
 著者は私の一つ年上で同時期に同大学で過ごしていた人の様です。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧