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2015年3月 6日 (金)

『非除染地帯』

Hijyosen_hirata
『非除染地帯 ルポ3・11後の森と川と海』 平田剛士 著 緑風出版2014☆☆☆☆

 3・11から3年半が経過し、人が入れなくなった福島の地は今どうなっているのか。著者は何度も足を運んだり、調査をしている人と結びつきながら、その実体をわかりやすく書いています。人がいなくなった地では、放射性物質の危険は分からずに、イノシシなどが大繁殖しているそうです。鹿やサルも。また、震災直後には北大の秋本教授の調査で、アブラムシのうち2割に発育不全か異常が見られたけれど、その後異常の数は減っているそうです。

 川の水は意外にきれいなのに、コケをはむアユはコケを食べ出したころから汚染されるそうです。逆に海から上がってきた鮭はまったく汚染されていないそうです。

 とても科学的に書かれていますが、いたずらに危険をあおる訳でもなく、むしろ、漁業者やまたぎの人たちの生の声も反映させていて、私も何とかできることはしなければいけないなと気づかされる本です。そう、全体に動物や人間に対する著者の暖かい眼差しが感じられる本です。

 豊かだった自然、人間と動物が人間中心ではあったけれどうまく共生していた地を台無しにしてしまった原発に対して、読後、改めて怒りが湧いてきました。

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