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2014年9月16日 (火)

『とっておきの空と海』

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『海洋地球研究船「みらい」とっておきの空と海』 柏野祐二・堀E.正岳・内田裕(海洋研究開発機構) 著  幻冬社2014 ☆☆☆☆☆

 著者の柏野君とは、高校時代に同じ部活動で部長と副部長の仲でした。私とはずっと音信不通でしたが、そんな柏野君が中心となって、こんな素敵な本を出していたなんて、感動です。

 海洋地球研究船「みらい」に乗って、大気や海洋の調査・研究を続けながら撮った写真とその解説が書かれています。単調な航海の中で出会った面白い大気の状態を逃さず、その解説も専門家が書いているにも関わらず一般の人が読んでも解りやすくなっていて、普通の写真集には無い奥深さがあります。熱帯と北極域と南極域の写真と、最後に研究の解説が付いています。

 おもしろい写真は色々あるのですが、私が一番気に入ったのは48-49ページの、船とオーロラと満点の星と月が一緒に写っている一枚です。解説はされていませんが、星は牡牛座と双子座(私の星座)が見事に入っています。下の方にオリオンのベテルギウスと月を軸にして反対の水平線近くに子犬のプロキオンも写っています。双子座方向には惑星(夕方だから金星か、金星にしては暗いので何でしょう)とオーロラが写っています。解説はしていないけれど、当然星座も意識して撮っていると思います。日本の緯度では見ることのできないオリオンの沈み方。ちょっとだけぶれてしまっているけれど、牡牛座のヒヤデス星団のV字が真横になってはっきり右端に位置し、夕焼けと月と船とオーロラ。見れば見るほど凄い構図です。

 柏野君は理系が得意で、数学と物理はほとんどいつも満点を取っていました。トランプも好きで理系仲間とよくナポレオンをやっていました。そんな彼が研究者として大成し、チームをまとめている様子が感じられ、本当に嬉しくなりました。また、天文・気象以外に、生物にも暖かい眼差しを向けているのも意外な一面でした。 

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コメント

お久しぶりです。著者の柏野です。Facebookの友人である久蔵からここを教えてもらいました。お元気でしたか? 私は大学を卒業後、20年も船に乗って熱帯の海を調べていました。その間に撮りためた写真をこのたび出版したものです。(主に熱帯の海に行っていたので、前半の写真を撮っています。残念ながら48~49ページの写真は私の撮影ではありません。)

投稿: Yuji Kashino | 2014年9月17日 (水) 01時31分

Yuji Kashinoさんへ→
 お久しぶりです。素晴らしい本をありがとうございます。著者3人が、それぞれ自己主張をせずにいることが、本の中にも書かれていますがチームワークの良さを示していると思います。きっと、一緒にいて家族以上の関係なのだろうなと想像しています。今度メールしますね。

投稿: kiyatchi | 2014年9月17日 (水) 07時19分

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