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2014年1月 4日 (土)

『原発広告』

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『原発広告』 本間龍 著 亜紀書房2013年 ☆☆☆☆☆

 広告代理店「博報堂」に勤めていた著者が、3・11までの原発広告を丹念に集めて、原子力村による日本国民洗脳の歴史を豊富な資料とともに検証した本です。

 独占企業である電力会社は、本来的には広告を出す必要が無いにも関わらず広告を出し続けてきました。その総額は4~5兆円にもなるそうです。そしてその原資は、「総括原価方式」で結局は国民が電気料金として払っていたものです。

 広告は、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などあらゆるメディアに及んでいました。新聞についていえば、オイルショックで広告料収入が集まらなかった1975年に朝日新聞に掲載されたのが最初の様です。

 膨大な広告費を出してくれる電力会社に対して、反原発的な記事や番組はマスメディアの側から自主規制され、さらに記者個人に対しても徹底的な「接待」が組織的に行われていたことも明らかにされています。

 テレビに関していえば、スポンサーの付きにくい報道番組のほとんど全てにバランス良くスポンサーになり、報道全体に影響を与えていたことも明らかにされています。

 90年代以降は京都議定書との絡みで、「温暖化防止のためにクリーンな原発」キャンペーンがこれほど露骨に行われていたのだと再認識させられます。

 さらに、電通と博報堂が第五の権力として果たした役割についてもわかりやすく書かれています。ここは博報堂に勤めていた著者ならではの視点です。

 著者は思い付きや感覚で書いているのではなく、登場人物のほぼ全ては実名ですし、巻末には30冊以上の参考文献が示されています。

 これだけの広告が3・11以降電力各社のHPなどからも一斉に姿を消しているそうです。そんな中で資料を集めるのは大変だったのだと思いますが、この本に収められた圧倒的な数の実物の広告は今となっては非常に価値が高いと思います。

 フクシマ後の今(私は中学生の時に泊原発の取材?をした時から推進側はうさんくさいとずっと思っていましたが)、広告を見直してみると、滑稽としか言いようのないものが多数です。しかし、膨大な原子力マネーによって、多くの国民が洗脳されてしまっていた事実は忘れてはなりませんし、繰り返してはなりません。

<今日のトレーニング>

 今日は大滝に行こうかと思いましたが、倶知安が珍しく晴れていたので、旭ヶ丘2.5kmコースを16周(40km)走りました。3時間19分でした。かなり起伏の激しいコースなので、普通のコースの50kmに近い負荷がある気がします。

 大変喜ばしいことに、足首はほとんど痛くなりません。そうなると、いつまででも走っていることが出来るような気がしてきます。



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