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2013年10月21日 (月)

『経営学のことが面白いほどわかる本』『日本脱出記』

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『経営学のことが面白いほどわかる本』 笠原英一 著 中経出版2004年
 業務上の必要に迫られて一気に読みましたが、確かにわかりやすいです。私は経済学部にいましたが経営学は意図的に避けてきたところがあるので、基礎の基礎を書いているこの本でちょうどよかったかもしれません。
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『日本脱出記』  大杉 栄 著  土曜社2011年
 これは、めちゃくちゃ面白かった。大杉栄については、もっと真面目で怖い人だと思っていましたが、この本を読む限りでは大胆で女たらしで、どこかおぼっちゃまで、でも冷静で客観的で、何よりも楽観的です。文章も現代の人が書いたかのようで読みやすかったです。
 1922年にアナーキスト(無政府主義者)の国際大会に参加するため、神戸、上海から密航してフランスへ。フランス生活を十分に楽しみながらメーデーで飛び入り演説し逮捕。フランスの監獄で暮らし強制送還されるまでが語られています。ちなみに帰国した年に関東大震災があり、その最中に甘粕正彦ら東京憲兵隊に妻と甥と共に虐殺されます。
 フランス行きの資金を貸してくれたのが有島武郎だったり、上海で会っているのが陳独秀だったりと、歴史的人物も普通に出てきます。そのあらゆる事に物怖じせずに自分のペースで旅しているのが、逸材を思わせます。西洋対する負い目だとかもこの時期の人なのに微塵も感じられません。従って、当時を知る旅行記として読んでも大変面白い。
 語学についても、東京外語の仏文専攻だけあって、完璧に使いこなしているようです。女性を口説くのにも。英語はもちろん、他の言語も短期間で習得している様子が伺えます。
 各民族に対する見方も大変客観的で冷静です。その冷静さは無政府主義やサンディカリズムにたいしても貫かれていて押しつけがましい所が一つもありません。しかし、同志と認めた人に対する信頼と礼儀は、どこの国の人に対してであれしっかり伝わって来ます。
 社会主義者と共産主義者と無政府主義者の構造的確執は現代と変わらなかったんだなと思いました。

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