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2013年10月12日 (土)

『短劇』『紅茶が動かした世界の歴史』

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『短劇』 坂本 司 著  光文社文庫
 26編の短い作品集。「世にも奇妙な物語」みたいな感じで、突然終わるものが多いけれど、ちょっとブラックでなかなか面白かったです。『試写会』が一番面白いかな。
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『紅茶が動かした世界の話』 千野境子 著  国土社
 著者は産経新聞の記者から役員になった女性。紅茶の歴史を1冊の本に分かりやすくまとめています。中学生向けの本かもしれません。読みやすいけれど、新しい発見はあまりありません。日本人の紅茶開発の話はほとんど知りませんでした。
 私には一部産経新聞ならではの気になる視点というか「偏見」を感じる部分がありました。それは、「アッサムの茶園は、大規模経営が多く、そこで働く労働者たちによる労働運動も活発で、過去には共産主義の影響が強かった歴史があります。このためストライキが行われて治安がよくない場合もあり、・・・」という部分です。カリフォルニアに渡った日本人農民の苦労については書かれていますが、実際の紅茶栽培で働かされた多くの労働者に対する視線が感じられません。
 私は、スリランカの高地で大きなかごを背負ってひたすら手で茶を摘み取るタミール人労働者と少しだけ触れ合った事がありますが、彼女らの労働無しに紅茶は供給されることは無いのだとその時実感しました。世界を本当に動かしているのはそういった一人一人の労働者だという視点が抜けてしまうと、世界史は勝ち組だけの歴史に成り下がってしまうと思います。

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