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2012年12月 8日 (土)

『ボグ・チャイルド』、『ピース・ビレッジ』

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『ボグ・チャイルド』 シヴォーン・ダウド著 ゴブリン書房
 北アイルランドに住む医者を目指すカトリック一家の少年。ある日国境を越えて叔父と泥炭の盗掘をしている時に、2000年前の少女の遺体を発見します。泥炭は保存状態が良いそうで、「湿地の少女(ボグ・チャイルド)」と呼ばれています。まるで昨日死んだかの様な少女。少年はメルと名付けます。物語での中で、少年は時々2000年の時を越えてメルと会話をします。
 少年の兄はIRAの過激派としてとらえられ、ハンガーストライキに。少年はいつも国境の丘を越えてマラソントレーニングをしていますが、そこに目をつけられ、兄を助けるという口実で少年自身が何か(爆弾?)の運び屋をさせられます。
 考古学の女性学者とその娘が少年の民宿に泊まり、その娘との恋。ハンガーストライキの兄を巡る母と父の確執。国境警備のウェールズ出身の兵士との密やかなふれあい。叔父の意外な真実・・・
 いくものテーマが重層的に関わりあっていますが、少年の苦悶と北アイルランドの牧歌的な風景、その重さと時々見える希望の明るさが、なぜか爽やかな読後感を与えてくれます。
 場面は1981年の北アイルランドで、少年は18歳。考えてみると、私とほぼ同年代だったのですね。
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 『ピース・ビレッジ』 岩佐成子 著  偕成社
 こちらは、アメリカ軍基地のある街に住む12歳の女の子の話。子供からゆっくり大人になっていく心の動きが新鮮です。場所は全く明かされていませんが、途中から岩国がモデルなのではないかなと思って読んでいました。著者は山口県出身でした。少女が友人に連れられてビラ配りに行った場面で、岩国の米軍基地ゲートを思い出しました。
 
 

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