« Rocky Mountain1200を振り返って2(カナダ9) | トップページ | 2012年7月の走行距離 »

2012年8月 1日 (水)

Rocky Mountain1200を振り返って3(カナダ10)

<3日目~ゴールデン→カムループス>(437km)

 ゴールデンで8時まで約5時間半熟睡しました。起こしてもらうと、私の周りには誰一人いません。PCになっていた広い体育館の中、昨晩は3,40人の選手と自転車が体育館内に仕切られて入っていましたが、今は一台だけ。

Dscn2278

 私の前の選手は3時間くらい前に出たとのことです。私一人の為に撤収を待っていて下さったスタッフに申し訳ありません。食事もある程度残しておいてくれて、さらにビニールパックにパウンドケーキやらクッキーやらを沢山詰めて渡してくれました。

 8時半頃スタート。装備は夏装備。それ以外は全部ドロップバッグに入れたので、大変身軽になりました。気合いを入れて新たに437kmのブルベを始めた感じで走り出しました。

 ぐっすり寝たので回る回る、平地無風で35kmは出ます。自分で言うのも何ですが、昨日までとは全く別人。PC撤収後に追い越して行ったスタッフカーも、変容ぶりに安心してくれた様です。痛い股も、痛くなったらメンタームを塗りまくって耐えました。

Dscn2281

 次のPCレヴェルストクまで150km。途中1300mを越える峠もありましたが、特に辛く感じません。PCの少し手前で、最後尾の日本人のTさんや日本在住のDさん(後ろディレーラーが故障し22で固定)らに追い付き、追い越しました。

 PC8レヴェルストク(912km)に14時27分着。150kmを6時間で走っています。ここのスープも美味しかったし、5種類くらいのハム4種類くらいのチーズなどがどれも美味しい。食べ放題なのでどうしても食い意地がはり、PCでは30分以上過ごしてしまいます。尚。この写真、ラップパーティーの時にこのPCのボランティアの母さんに見せたら、とても感激してくれました。

Dscn2282_3

 3日目は晴天で気温がぐんぐん上がっているようです。普通自転車は走っているときは涼しいのですが、風を切っても暑い。多分体温を超える気温になっていたのではないかと思います。

 しかも走っているのはハイウエー1号。交通量が半端ではありません。トレーラーが追い越すと日本のそれよりも1,5倍くらい長いので、通り過ぎたと思ったタイミングでもまだ巨大な後ろタイヤがすぐ脇にあります。

 道は下り基調ですが風は向かい風。しかし、大型トレーラーが続くと追い風になります。トラック恐いけれど、追い風は欲しいというジレンマでした。

 次のPCアームストロングまでに何人か選手を抜きますが、さすがにロッキーに出る人は、後方の選手と言っても決して遅くありません。捉えたと思ってから抜くまでにけっこう時間がかかります。

 アームストロング手前50kmほどのところでハイウエー1号から県道レベルの97号に入ります。ちょうどその分岐でイナイナさんに追い付きしばらく一緒にお話ししながら走ることができました。

 97号線に入ると交通量が減り田舎のカナダらしい風景。湖の近くには別荘やヨット、丘の上には巨大なファーマー、カナダの豊かさを感じます。

 PC9アームストロング(1038km)19時54分着。ここから次のサーモンレイクまでは最短35kmほどなのでそれほど補食せずに出発。

Dscn2288

 ここからは完全な田舎道。自動車ほとんど通りません。ニュージャージーとミネソタから来た兄弟選手と一緒にしばらく田園風景をのんびり走ります。こんな所に住んでみたいなと思わせるようなカナダらしい風景が続きます。10匹くらいのヤギの赤ちゃんがいたり。

 そして日が完全に落ちた頃PC10サーモンアーム(1073km)22時01分到着。ここで眠っている人多数。ここはパスタも美味しかったけど、フルーツサラダが絶品でお代わりしまくりました。

Dscn2298 Dscn2296  

 私も残り130kmあまりのこの地点で眠ろうかなとも考えていましたが、ここまで快調に来たのと、寝て起きてもちょうど日本時間の夜中になりまた眠たくなるのではないかという不安から、走り続けることにしました。到着は夜中から未明になって、日本だったら眠たくなってダラダラ走行になる時間帯ですが、時差を考えると日本の夜までに到着出来ます。体内に残る日本時間にかけて走り出しました。

 寒くなって来たので段ボールと薄いスポンジのシートをもらい胸に巻きます。次のPCまでは細く何度も曲がる田舎道。真夜中近く車も自転車も通りません。道を間違ったらおしまいなのでここはキューシートを見ながら慎重に進みます。ブルベにはオリエンテーリング的な能力も必要です。私には何も見えなかったけれど、明るいときに走った人によると、ここも素晴らしい田園風景だったそうです。

 PC11近くで97号にまた出ますが、真夜中で交通量ほとんどなし。霧が出てきて寒くなり、自分が登っているのか下っているのかも判らないような感覚になり、スピードも落ちました。

Dscn2300

 PC11ウエストウッド(1146km)26日2時49分到着。ここにゴールデンに私が付いたときに出発していったドイツ人とイギリス人がいましたが、ドイツ人は亡霊のような表情で「あと52km、あと52km・・」とつぶやいていました。

 私はここでさらに新聞紙を腕と肩に巻き付け、寒さ対策をしてすぐに出発。のこり52kmに気合いを入れ直します。

 下り基調ということもありますが、また足が復活しました。400km過ぎると回る??案の定新聞と日本時間効果で眠たくもなりません。下りを惰性で走ろうとし始めると、もう一人の自分が「こら!下りでさぼるな!回せ回せ!」と大声で叫びます。誰も見ていないけれど、見ている人がいたら、叫びながら走る狂った人に思われたかも。

 そしてついに空が白んだ頃、ハイウエー1号に合流、残り25kmをまたもう一人の自分の声で30km/hは絶対切らないように走ります。

 ついに最初に泊まった宿の前を通り、5時13分にゴール。最後の52kmは2時間かかっていません。3日目の437kmを21時間43分、1200kmを73時間13分で走り抜きました。

<走行データ>

1日目 445km 20時間16分(滞在含めると27時間08分)獲得標高2708m

2日目 318km 18時間16分(滞在含めると25時間27分)獲得標高2946m

3日目 437km 21時間43分。獲得標高はかり忘れですが2000m以下と思います。

総合 73時間13分。16番目のタイム。

スタート112名、完走62名、DNF50名(完走率55%)

<まとめと反省>

・時差と寒さとお尻の痛さ。この3つのうち後ろ二つは改善できる余地があると思います。

・後遺症は手足の先のしびれ。特に右足のしびれは今もけっこう強く続いています。今日病院に行きビタミンB12をもらってきました・・・。

・ジャスパーに着くのが2時間程度早ければ、その後の行程で全体として5時間くらいはタイムを縮めることが出来るかもしれませんがそれが限界です。それよりも、90時間に参加し、景色やチェックポイントでの参加者やスタッフとの交流を十分に楽しみながら、3泊して完走するのがこの大会にはふさわしい気がします。

・チェックポイントは全て有人。4,5人のボランティアがメニューを用意し、各ライダーの注文に応じて料理を出してくれました。参加料が5万円程度払っているというものあるかもしれませんが、素晴らしいホスピタリティでした。また、シャワーや睡眠への対応も万全でした。日本のブルベも参加者が増えてこれ以上コンビニに迷惑をかけるのならば、参加料を高くしてでも会館などを借りた有人チェックポイント化が必要なのかもしれません。

・獲得標高は公式には15000m近い数字が出ていますが、私の時計では8000m程度にしかならないし、実感としてもそんな感じではないかと思います。カスケード1200の方が大変だという話です。

・CANAM2400という表彰制度があり、それはアメリカのいくつかある1200とカナダのロッキー1200の両方を同じ年に完走した者を表彰する制度です。ロッキーが4年に一度なのでこちらも4年に一度しかチャンスはありません。退職後じゃないとチャレンジはむりかとおもいますが。

|

« Rocky Mountain1200を振り返って2(カナダ9) | トップページ | 2012年7月の走行距離 »

自転車」カテゴリの記事

コメント

完走おめでとうございます
レポートを読んでると私も走りたくなる錯覚で
楽しめました!
体に負担がかかってるみたいなので
ゆっくり回復に努めて下さい
お疲れ様でした

投稿: りゅやまパパ | 2012年8月 2日 (木) 00時19分

りゅうやまパパさんへ
ありがとうございます。パパさんには、文章の行間まで含めて、辛さも楽しさも理解して頂けている気がします。トライアスロンご精進下さい。

投稿: kiyatchi | 2012年8月 3日 (金) 04時35分

思わず読みふけってしまいました。自分にはまだまだ無理ですが、いつか挑戦できたらと思ってしまいます。おつかれさまです。

投稿: taq | 2012年8月10日 (金) 23時10分

taqさんへ→
 こちらは4年に一回です。山は逃げないと思いますが、次回是非。退職してから参加とかも有りかなと思いますが・・・。

投稿: kiyatchi | 2012年8月11日 (土) 16時47分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1179562/46536384

この記事へのトラックバック一覧です: Rocky Mountain1200を振り返って3(カナダ10):

« Rocky Mountain1200を振り返って2(カナダ9) | トップページ | 2012年7月の走行距離 »